こんにちは。造園部の陳です。
今回は先月オープンした「atelier京ばあむ」さんの新築工事をご紹介します。弊社は1階緑地の植栽、芝張り、砂利敷き及び3階テラスのプランター等の工事を手掛けました。

何と、この植栽工事は私がデザインに携わることができました。
施工前の打ち合わせ段階から引き渡しまでの確認作業などなど・・
初めての経験ばかりで戸惑いましたが今後の糧となる良い勉強ができたと思います。

元々、私の仕事は既に決められていた樹種でイメージパースを描くことでしたが、
建築の設計の方たちと相談していくうちに、新たな緑地でデザインを考えて欲しいということになりました。
良い経験ができると思ったものの、こんな大きな仕事を任されて大丈夫なのだろうかと不安もよぎり・・
ですが、自分にできることは精一杯やろうと様々な木の特性や花の開花時期を調べたり、先輩達に尋ねてお知恵を拝借したりと試行錯誤しながらデザインを考えました。

実は入社前にウェブデザインを専攻して専門学校に通っていたのですが、
なぜ今のような造園業の設計を手掛けることになったかというと デザインの目的である「問題点を見つけ、そして解決する」ことは一緒だと考えたからです。今回の仕事を通じて、改めてそれを感じました。
ただ、木をポンポンと見栄えよく置いたら仕事ができたとは言えません。
やはり、造園でも他の分野にしても、誰のためにとか、どのような雰囲気を感じてもらいたいのか、など何のために？と思考するプロセスがあることはデザインの仕事と同じと言えますね。

今回は設計の方たちと色々相談したうえで「和モダン」という方向性を決めました。
お客様に喜んでいただけるよう、四季折々の季節感を楽しめる庭をコンセプトにしています。
春は沈丁花（ジンチョウゲ）、夏は紫陽花（アジサイ）、秋はモミジ、冬はチャノキと、季節ごとに花を差し替えてお客様をお出迎えできるよう熟考しました。

オープンの翌日に早々とお客さんとして行ってきました(^^)
主力商品の「京ばあむ」をイメージした床や天井、什器がランダムに点在し、見て楽しくもあり面白くもあります。

タイル、階段やショーケースなどは抹茶バームクーヘンをモチーフにした扇形になっているようで、本当に隅から隅まで遊び心がいっぱいです！！女性用のお手洗いにも様々な工夫がされていますので、ぜひ細かなところまで見て楽しんでくださいね。
「京ばあむ」の中に入っているような感覚を楽しみながら 1人でフロアの隅々まで楽しく周りました～
気づけば1時間！のんびりゆったりと楽しめました。

エントランスに入ると、ひときわ目を引く巨大なトチの木は、全長8mを超え、1階から上へと突き抜けていて迫力満点。なぜトチノキなのかというと、トチの木には、「信頼　安心 」という木言葉があり、その言葉を大切にお菓子作りをされているとのことです。

緑地の前に立って、今度はお客様目線の写真です。
最初は何もなかった場所ですが、２年後どんな風に様変わりしているか楽しみですね。
ゼロから何かを創り出すのは大変ですが、そのぶん達成感もひとしおです。
この仕事に携わっている間、色んな方からアドバイスをいただいて新たな気付きを得ることができました。また図面通りに施工してくれた会社の皆に大感謝です。皆の助けがあってこそ、今回の仕事を順調に完成させることができました。

仕事は一段落したのですが 、気づけば今年もあとわずか・・
でも、頑張った証が目に見えることは何よりも嬉しいです。
こちらでは「京ばあむ」の製造過程を見られる工場見学ができます。皆様もぜひお立ち寄りを！
そして、緑を楽しめる空間でのんびり過ごしていただければ幸いです。