こんにちは。造園部の竹内です。
同期の陳さんに勧められてブログを始めてみました。
さて、今回は壁面緑化のお話をしたいと思います!
壁面緑化とは、主に建物の壁面を植物で覆うことです。たとえば植物が壁面に沿って成長するように壁際で育てたり、上階の窓などに設置したプランターから地面へ向かって垂らしたりなどいくつかの方法があります。ヒートアイランド現象の軽減や騒音低減など環境への効果だけではなく景観美の向上、建物のイメージアップなどが期待されます。植物の影響ってこんなに多岐にわたるんですね。
今回の現場は新しくできるオフィスビルの室内。
エントランスの足元に4か所と、入ってすぐにあるエレベーターホールに1か所の施工を行います。
室内における施工であったため、ポトス類・シダ類など、観葉植物を中心とした植物を選びました。
お客様にイメージしていただきやすくするため、施工前に下記のようなモックアップを作りました。 デザインとしては斜めのラインを見せるようにして、配置によって濃淡や高さで違いを出しています。
お客様からもっと賑やかさを演出して欲しいとのご要望があったため、赤みのある葉(ヒューケラ)を入れることにしました。下の中央にある写真がそのヒューケラです。同じ種類でも色がそれぞれ違っていて素敵ですね。
今回の壁面緑化はカセット式を採用しています。カセット式は1鉢ずつ独立しているため自由度が高く、植物の入れ替えがしやすい工法です。
現場の施工前に、壁面を専用の保水スポンジで根巻きした後に専用鉢にセットし、落下防止のストッパーを取り付けた状態にします。
壁面パネル裏にホースを配管することで、自動灌水が行われます。
植物が伸びていく方向を下に向けるように気を付けながら、あとはひたすらはめ込んでいくだけ!
完成!
ヒューケラが良いアクセントになっていて全体が引き締まっています。
きれいに仕上がりました!
建物は緑を入れることで全体の雰囲気がガラッと変わりますね!緑の視覚効果をよく感じることができました~
今回は、事前に作られていた図面を元に植物を配置しましたが、いざ施工となると周囲の環境によっていくつかの変更点が出てきました。実際に施工してみると施工前に抱いていたイメージと異なってくることがあるんですよね・・
植物があることによって空間の印象が変わってきます。どのようにしたらイメージアップに繋がるのか?自分なりに考えながら今後も作業を行っていきたいです。
ところで壁面緑化を目にすることで得られる効果のひとつに心理的効果があげられます。 視界に緑が入ってくる割合を示す指標として「緑視率」という言葉があり、この割合が10~15%ほどあるとストレス低減や集中力向上といった効果が期待できるといわれています。室内の観葉植物や人工植物(フェイクグリーン)でも緑を視覚的に取り込むことで癒しの効果が得られるそうですよ。ぜひ、日常生活に緑を積極的に取り入れたいですね。